◼︎はじめに
みなさん、デベロッペという言葉をご存じですか?本日はデベロッペについて解説していきます
◼︎デベロッペの解説

デベロッペとはフランス語で、『発展させる』という意味です。片脚を曲げながら引き上げて、ゆっくり伸ばしていき動き空中で伸ばしていく動きのことを言います。足を上げる方向、前・横・後の動きがあります。
◼︎美しいデベロッペを引き出すための練習方法
(1)アンディオールをする。
まず足を高く上げようとするとどうしてもアンディオールがおろそかになってしまいがちです。なので、動脚をアティテュードから伸ばす時に、アティテュードに上げたひざの位置を変えないこと、パッセの時にしっかり膝を開いておくことを意識しましょう。またそこからなるべく外ももの筋肉を使わず、内ももを使いながらかかとからその先にひざ下が伸びていくイメージが大切です。
(2)軸足は垂直に。骨盤はついていかない。
軸足はしっかり床に対して垂直に立ち、上体は天井から糸で引っ張られているイメージで引き上げます。内転筋をじっくり使って動脚をあげ、骨盤がデベロッペしている脚についていかないようになるべく、骨盤を自分の方に引き寄せて、股関節を下ろすように意識しましょう。無理に脚を高く上げようとすると、軸がななめになったり、腰が丸くなったりとアン・ドゥオールもできません。軸足でしっかりと床を押し、腰を立て、軸はまっすぐをキープし、脚を高く上げることよりも、股関節からアン・ドゥオールした正しい姿勢ですることが大切です。
(3)上半身は力を入れすぎない
脚を上げるのと同時に肩が上がりやすく、肩には余計な力を入れず、軸足と体幹で上半身を支えること、あたまの先からつま先までのきれいなラインを意識しましょう。そしてキープの際に息が止まりやすいので、動きとともに呼吸することを忘れないようにしましょう。また、デヴェロッペに限らず、後ろに脚を高く上げる動きでは、バー側に上体が倒れてしまいやすいので要注意!です。センターレッスンで安定したデヴェロッペをするためにも、バーレッスンの段階で上にぐっと引きあげ、正しい姿勢をキープすることを心がけましょう。
NOAバレエスクールのインストラクターがデベロッペについて解説している動画もございますので、ぜひ参考にしてみてください。
◼︎デベロッペの活用例

・「ドン・キホーテ」第2幕、ドン・キホーテの夢の場面左脚をデヴェロッペ・ア・ラ・スゴンドで高く上げてから、ジュテやグリッサードで横へ跳び、今度は右脚を同じく高く上げてから反対方向へ跳びます。この左右の移動を繰り返して、都合9回のデヴェロッペが含まれるシークエンスです。
・エスメラルダ全幕作品として上演されることはほとんどありませんが、タンバリンを持って踊る「エスメラルダのヴァリエーション」は、バレエ・コンサートやコンクールでよく踊られます。終盤のデヴェロッペ・ドゥヴァンの連続が、テクニックの見せ場となっています。
・「森の女王のヴァリエーション」森の女王は、身長が高く、スタイルのよいソリストが踊ることが多い役であり、3拍子の優雅な楽曲に合わせた華やかな踊りは、この場面の大きな見どころです。